音楽制作の世界で、Fairchildという名前は特別な響きを持っています。特に、Fairchild 660と670は、レコーディングスタジオの必須アイテムとして長年君臨してきました。そして今、Universal Audioが提供するFairchild Tube Limiter Collectionにより、このクラシックなサウンドがデジタルの世界で蘇りました。
Fairchildの歴史
Fairchild tube limiterは、1950年代にRene Snepvangers氏によって設計されました。当時のレコード制作における技術的な要求に応えるべく生み出されたこの機器は、瞬く間にスタジオエンジニアたちの間で評判となりました。
Fairchild 660(モノラル版)と670(ステレオ版)は、その温かみのあるチューブサウンドと、極めて速いアタックタイムで知られています。これらの特性により、ボーカルや楽器の音を自然に制御しながら、音楽に独特の「グルー感」を与えることができました。
Fairchildの魅力 20本の真空管サウンド
Fairchildの魅力は、その独特な音色にあります。20本のチューブを使用した回路は、入力信号に独特の倍音を加え、音に温かみと厚みを与えます。また、可変μ(ミュー)回路と呼ばれる特殊な設計により、入力信号のレベルに応じて圧縮特性が変化し、自然で音楽的な音圧制御を実現しています。
多くの有名アーティストやプロデューサーがFairchildを愛用してきました。ビートルズのアルバム制作では、ほぼすべての楽曲でFairchildが使用されたといわれています。また、モータウンサウンドの形成にも大きな役割を果たしました。
Universal Audio版の主な特徴
1. 忠実な音質再現:UAの独自技術により、オリジナルの回路動作を細部まで再現。
2. 660と670の両モデル:モノラルとステレオ、両方のバージョンを収録。
3. MIX機能:ドライ信号とウェット信号のバランスを調整できるパラレルコンプレッション機能。
4. サイドチェインフィルター:低域をフィルタリングし、より柔軟な音圧制御が可能。
使用のアイデアとテクニック
Fairchild Tube Limiter Collectionは、様々な用途で活用できます:
1. ボーカル:温かみのある音圧制御で、ボーカルに存在感と密度を与えます。
2. ドラム:キックやスネアに適用することで、パンチと一体感を演出。
3. ベース:低域に厚みを加え、ミックス内での存在感を高めます。
4. バスコンプレッション:ドラムバスや全体ミックスに適用し、楽曲全体を引き締めます。
5. マスタリング:繊細な音圧制御により、楽曲全体のバランスを整えます。
プラグインの設定に関しては、まずはプリセットを出発点とし、そこから微調整していくのが良いでしょう。Fairchildの特徴である、高速なアタックと自然なリリース特性を活かすことで、楽器本来の音を損なうことなく、音圧をコントロールできます。
戦力になるプラグインコレクション
Universal AudioのFairchild Tube Limiter Collectionは、その音質の良さと使いやすさから、多くの音楽プロデューサーやエンジニアに愛用されています。ヴィンテージコンプレッサーの音を求める方には、プラグインコレクションに加えることで貴重な戦力になることでしょう
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